一周忌とは?一回忌との違いやお布施・香典・お供え・お返しについて徹底解説
一周忌は、故人が亡くなってから満1年を迎える法要であり、故人を偲び供養する大切な儀式です。本記事では、一回忌との違いや、一周忌の準備、服装、挨拶の例、香典の相場、お供え物、お返しについて詳しく解説します。
一周忌と一回忌の違い
「一回忌」と「一周忌」は混同されがちですが、実際には同じ意味を指します。一周忌とは、故人が亡くなってからちょうど1年後の命日に営まれる法要のことです。
なお、一周忌の翌年(2年目)からは「三回忌」となり、「七回忌」「十三回忌」と続きます。
一周忌の準備
1. 日程と場所の決定
本来、一周忌は命日(満1年)に行うものですが、最近では家族や親族が集まりやすい週末や祝日に合わせるケースも増えています。
2. 僧侶・会場の手配
法要を行う寺院や会館の予約を早めに行い、僧侶の都合を確認します。一般的には2か月前には手配を済ませるのが理想です。
3. 参列者への案内
参列者が多い場合は、案内状を送付し、出欠を確認します。親族や親しい友人に電話で伝える場合もあります。
一周忌の服装
施主や親族は正礼装または略礼装が一般的です。参列者も特に指定がなければ、略礼装で参列するのが無難です。
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男性:黒や濃紺のブラックスーツ、白いワイシャツ、黒いネクタイ
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女性:露出を控えた黒や濃紺のワンピースやスーツ、黒いストッキング
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アクセサリー:基本的にシンプルなもの(結婚指輪程度)
「平服」と指定されている場合でも、ダークカラーの落ち着いた服装を選ぶのが望ましいです。
一周忌の挨拶例
開始時の挨拶例
「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。 それでは、これより(戒名)の一周忌法要を始めさせていただきます。 本日は、○○寺の住職である○○様にお願いしております。 それでは、○○様、よろしくお願いいたします。」
※故人の呼び方は氏名ではなく戒名を使用するのが正式です。
終了時の挨拶例
「本日は(戒名)の一周忌法要を無事に終えることができました。 故人もきっと安心していることと思います。 皆様には、これからも変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
ささやかですが、お食事をご用意しております。 お時間の許す限り、ごゆっくりお過ごしください。 本日は誠にありがとうございました。」
一周忌の香典
香典の相場
一周忌の香典額は、参列の有無や関係性によって異なります。
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法要のみ参加:5,000円~1万円
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法要+会食参加:1万円~2万円
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卒塔婆を立てる場合:5千円程度を追加
故人に特別な恩がある場合は、相場より5千円~1万円多めに包むこともあります。
香典袋(不祝儀袋)の書き方
一周忌の香典袋には、「御仏前」「御香料」「御供物料」などの表書きを用います。
葬儀の際は薄墨で記入しますが、一周忌以降は通常の濃い墨を使います。薄墨は「突然の悲しみで墨がにじんだ」という意味を持つため、一周忌には適しません。
一周忌のお供え物
香典の代わりにお供え物を持参することもできます。一般的な金額の相場は5千円~1万円です。
適したお供え物
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日持ちする食品(和菓子・乾物・お茶など)
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個別包装されたもの(分けやすい)
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故人が生前好んでいたもの
遺族の負担にならないよう、重すぎるものや大きすぎるものは避けるのがマナーです。
一周忌のお返し(香典返し・引き出物)
香典をいただいた場合、お返しを用意するのが一般的です。相場は「いただいた金額の1/3~半額程度」です。
ただし、お斎(会食)を用意している場合は、お返しの品を少し控えめにすることもあります。
人気のお返し品
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お茶やコーヒーセット
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カタログギフト
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タオル・洗剤セット
相手に気を遣わせない、実用的な品が好まれます。
まとめ
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一周忌は故人が亡くなって1年後に行う大切な法要
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日程や場所を決め、僧侶や会場を早めに手配する
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服装は黒や濃紺のフォーマルなものを選ぶ
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挨拶は参列者への感謝と故人への供養の気持ちを込めて行う
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香典の相場は5千円~2万円、お供え物は日持ちするものを選ぶ
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香典返しは1/3~半額程度で、実用的な品を選ぶ
一周忌の準備やマナーをしっかりと押さえ、故人を偲ぶ大切な時間を過ごしましょう。